不動産コラム

メゾネットタイプのお部屋の特徴とは?メリットやデメリットを解説

2022/07/15

お部屋探しをしていると「メゾネットタイプ」(または単に「メゾネット」)という言葉を目にしたことがあるのではないでしょうか。

メゾネットタイプは1つの住戸に2階や3階があるアパートやマンションの間取りのことです。
戸建の感覚で使えることからファミリーに人気があり、室内が上階と下階に階段で仕切られているため、空間を分けて使いやすいなどのメリットがあります。

しかし階段の上り下りによる怪我をするリスクなど、注意しなければならないこともあります。

今回は「メゾネットタイプ」のお部屋の特徴とメリットやデメリットについて解説します。

メゾネットタイプのお部屋の特徴

「メゾネットタイプ」とは、アパートやマンションなどの共同住宅の間取りのひとつです。室内に階段があり、上階と下階の2階層(物件によっては3階層)で構成されることが特徴です。

言い方を変えると「2階や3階があるアパート/マンションのお部屋」がメゾネットタイプです。

複数層のお部屋をメゾネットタイプと呼ぶのに対して、1層で構成されるお部屋は「フラットタイプ」と呼びます。アパートやマンションの中でメゾネットタイプの割合は低く、多くはフラットタイプのお部屋です。

メゾネットタイプの「メゾネット」は元々はフランス語の「Meisonnette=”小さな家”」が語源ですが、日本では「複層住戸」の意味で使われています。

通常のお部屋と異なりメゾネットタイプのお部屋は、縦に空間が広いことや、特にアパートでは隣室との境界部(天井、壁、床)が少なくなることから、二階建ての戸建感覚で生活ができます。

アパートによっては全室がメゾネットタイプのものも存在します。マンションでは角部屋や最上階とその下の階など一部のお部屋だけをメゾネットタイプにする場合がほとんどです。

メゾネットタイプの間取り

メゾネットタイプのお部屋の間取りは、玄関のある下階にLDKと水回り、上階に個室(1〜2個)があるという形が多く見られます。
そのほか、以下のように間取りには様々なバリエーションがあります。

  • 玄関だけが下階にある
  • 上階に水回りがある
  • 各階に個室がある
  • 階段の位置がリビングの中/外
  • 吹き抜けがある
  • 各階にバルコニーがある

下階のリビングに階段や吹き抜けがあると、縦に空間が広がり開放感のあるお部屋になります。
階段が直階段や回り階段ではなく「螺旋階段」のようなデザイン性の高いものが使われている物件もあります。

ロフト付きのお部屋との違い

メゾネットタイプと似たような住戸に「ロフト」付きのお部屋があります。
ロフトは階段や梯子を使って移動できる室内の上部にある空間です。2帖ほどの荷物が置ける程度のものもあれば、10帖を超える広さのものもあります。

室内が上下に分かれている点はメゾネットと共通しています。
しかしロフトには以下のような制限があり、メゾネットとは区別されます。

  • 大きな窓や開き窓の設置ができない
  • エアコンを設置できない
  • 天井の高さが1.4m以下
  • 床面積が下の階の1/2未満

このため、建築基準法ではメゾネットタイプの上階は「居室」に分類されますが、ロフト部分は居室ではなく「小屋裏物置等」に分類されます。
人が継続して住めるように作られている居室とは異なり、ロフトは室内の上部にある物置(収納)という扱いです。間取り図によっては「収納」「納戸」と表記されることもあります。

テラスハウスとの違い

「テラスハウス」(または「タウンハウス」)は全室がメゾネットタイプのアパートと形状がよく似ています。
どちらも二階建ての建物で各住戸が1階と2階の縦2層で構成されています。複数の二階建ての戸建を壁どうしで繋げて並べたような外観をしています。

2つの建物の違いは「玄関を出た先が直接外部(道路など)とつながっているか/いないか」です。

  • 直接つながっている → テラスハウス
  • 直接つながっていない → アパート

テラスハウスは室内から玄関を通って直接外に出られます。 一方で玄関の外は共用廊下があり直接外に出られない場合はアパートとなります。

このことから建築基準法ではアパートを「共同住宅」に分類しているのに対し、テラスハウスを「長屋」に分類しているという違いもあります。

このようにそれぞれの建物で違いはありますが、賃貸物件の検索サイトによってはテラスハウスをアパートの「メゾネット」と表示していることがあります。
そのほか二階建ての戸建てについても「メゾネット」と表示する検索サイトもあるなど、それぞれの使い分けは曖昧になっています。

メゾネットタイプに住むメリット

メゾネットタイプに住むメリットの中で代表的なものを5つ紹介します。

戸建感覚で暮らせる

メゾネットタイプは住戸内に2階があることや隣の住戸と接する部分が少ないことから、戸建感覚で生活をすることができます。
特にアパートの角部屋の場合、隣の住戸と接しているのは片面の壁だけとなり、お互いに生活音が響きにくくなります。
小さいお子様がいる家庭や、生活スタイルが夜型の方などは、メゾネットタイプのお部屋を選んでみるとのびのび暮らせるのではないでしょうか。

空間を分けて使いやすい

空間が上下に分かれているメゾネットタイプはフラットタイプのお部屋よりも、各部屋の音が他の部屋に伝わりにくいというメリットがあります。
そのため仕事の帰宅が遅くなったときのシャワーや夜食を取る音や、朝早くに出かけたりするときの支度の音などで家族の睡眠を妨げる心配が少なくて済みます。
このように音が他の部屋に届きにくいことから、プライベート空間を確保しやすいため、在宅でのテレワークにも向いています。

開放感のある暮らしができる

メゾネットタイプはお部屋によってはリビングに階段口や吹き抜けがあります。このような間取りは空間が縦に広がるため開放感があります。
またお部屋に入ってくる光の量も多く、風の通りもよくなるので気持ちよく生活をすることができます。

下の階への騒音対策になる

メゾネットタイプの上階を子供部屋やペットルームにすると、下の住戸に対する騒音対策になります。間に下階があるため、足音が直接下の住戸に響くのを防ぐことができます。
お子様がいる、またはペットを飼っていて「足音対策をしたいけど1階だと防犯面が不安」という場合は、マンションの2階以上にあるメゾネットタイプのお部屋を選んでみてはいかがでしょうか。

入居の条件がゆるめ

メゾネットタイプの物件は他の物件に比べて入居の条件がゆるいものが多めです。

  • ペットの飼育
  • 楽器の演奏
  • ルームシェア
  • 事務所利用

このような条件が可能な物件の割合が多いので、当てはまる方はメゾネットタイプで探してみるのもいいでしょう。

メゾネットタイプに住むデメリット

メゾネットタイプには人によっては気をつけなければならないデメリットもあります。代表的なものを5つ紹介します。

生活や家事に手間がかかることがある

メゾネットタイプは階段があるため、フラットタイプに比べて移動距離が長くなります。

間取りによっては上階の寝室から階段を下りてトイレに行ったり、洗濯物を干すために下階から上階へ洗濯物を持っていったりしなければならないこともあります。

また階段周りの掃除をするときに、掃除機のコードの長さ不足やコンセントの配置によっては面倒に感じることもあります。

冷暖房の効率が悪いことがある

リビングに階段や吹き抜けがある間取りの場合、冷暖房の効率が悪くなりやすいので注意が必要です。
そのような間取りでは冬は下階が寒く、夏は上階が暑くなるなど快適に過ごせないこともある上、光熱費も余計にかかります。

これを避けるには、リビングの外に階段がある間取りを選ぶなどの対策が考えられます。

階段で怪我をする心配がある

メゾネットタイプのお部屋では日常的に階段の上り下りをします。そのため階段でつまずいたり、踏み外したり、転落するなどの怪我をする心配があります。

小さなお子様がいる家庭では、お子様が階段から落ちないように柵を設置するなどの工夫も必要です。

リビングが使いにくいことがある

リビングに階段がある場合、階段の設置位置によっては持っている家具が配置しづらいなど使いにくいことがあります。
また、階段のあるリビングは図面に書かれている面積よりも実際に使える面積は少なくなります。

内見の時に手持ちの家具が収まるか、十分な広さがあるかなど、よく確認することが大事です。

Wi-Fiが届きにくいことがある

Wi-Fiルーターの性能や設置位置によっては、別の階層の個室に電波が届きにくいことがあります。ときにはルーターの買い替えや追加が必要になることも考えられるので注意が必要です。

まとめ

「メゾネットタイプ」は二階建ての戸建感覚で生活ができるアパート・マンションのお部屋です。

階段で上下に空間が分けられていることで、フラットタイプのお部屋よりもプライベート空間を確保しやすいなどのメリットがあります。
一方でお部屋の中に階段があるので移動距離が増えたり、階段の上り下り時の怪我の心配もあります。

戸建感覚の住み心地を求めている人や空間を分けて使いたい人、生活音を気にせず過ごしたい人などにおすすめの間取りなので、ぜひ家族構成や生活スタイルと照らし合わせて選んでみてください。