不動産コラム

分譲賃貸とはどんな物件?分譲賃貸のメリット・デメリット

2024/07/23

分譲賃貸という言葉を耳にしたことはないでしょうか?


お部屋を借りようと、インターネットで物件を探している時に分譲賃貸というワードが出てくることがあります。素敵なマンションを見つけたら、たまたま分譲賃貸として貸し出されているマンションの一室だったということもあるかもしれません。


分譲賃貸は数が少なくて、人気と言われたら興味が湧きますね。


この記事では、分譲賃貸がどういうもので、どういう人に向いているかなどの情報をわかりやすく解説いたします。

分譲賃貸とは?一般的な賃貸物件との違い

分譲とは「分けて売る」という意味で、分譲賃貸とは、一度購入された物件を賃貸として貸し出されている物件のことです。


一般的には、分譲賃貸マンションのことを意味します。


分譲賃貸のよくあるパターンとして、長期的に住むために物件を購入した人が転勤などの理由で、その土地に住むことができなくなり、一時的に分譲賃貸として貸し出す場合があります。


空き家にしてしまうと、防犯・メンテナンスの面から不安なので、誰かが住んでくれる方が良いという考えをもつ人や空き家にしておくのであれば、家賃収入を得たいと思う人が貸し出す傾向があります。


また、結婚や離婚などの理由で生活スタイルが変わり、部屋のサイズや住む場所を変えたいという場合もやむなく、自分が買った物件を分譲賃貸物件として貸し出すことがあります。


全ての物件が本人が住むために購入したわけではなく、最初から分譲賃貸に貸し出すことが目的で、マンションを購入している場合もあります。


一般的な賃貸物件が貸す目的で造られている物件なのに対して、分譲賃貸は一度買われた物件が貸し出されているという点が大きな違いと言えます。

分譲賃貸のメリット・デメリット

それでは、分譲賃貸物件のメリットとデメリットについて説明をいたします。

分譲賃貸のメリット

分譲賃貸物件の大きなメリットは、分譲賃貸向けに作られた物件は、建物の品質がよく設備が整っており、住み心地が良いことです。


基本的に、長期的に住むことを目的に購入された建物が多いので、構造がしっかりしていることが多いです。物件にはよりますが、鉄筋・鉄筋コンクリート造りになっており、耐震構造の面でも安定していることも多いようです。


また、


・食洗機

・ディスポーザー

・浄水器

・床暖房


などの設備がついていたり、共用部が豪華な仕様になっていることも多いので、とても快適な暮らしがしやすい作りになっています。


管理人が常駐している物件も多く、セキュリティ面でも安心できるのは大きな強みと言えるでしょう。

分譲賃貸のデメリット

分譲賃貸物件の大きなデメリットは、住める期間がオーナー次第となってしまうことです。とくに、オーナーの転勤が要因で、あくまでも短期間の契約の場合は、借りた物件をとても気に入ったとしても、オーナーが戻ってくるタイミングで退去が必要となります。


また、オーナーがやむをえず賃貸に出している物件の場合、オーナーが大家業に専任していないことが多いので、大家としての対応がスムーズに行われない場合もあります。


例えば、トラブルが起き、急ぎの対応が必要な時や退去時の現状回復がどの程度必要か困った時など、ルールを確認したい時に一般的な賃貸の物件よりも対応がスムーズにされない場合があります。


また、設備がいいことから、家賃が高めに設定されていることが多いです。

分譲賃貸に向いている人

それでは、具体的にどんな人が分譲賃貸に向いているかを解説いたします。

住み心地が良いので、家にいる時間が長い人

基本的に品質が高く、長期的に住めるような物件が多いので、住み心地がとても良いです。


家で過ごす時間が長い人にとっては、特に魅力的を感じやすいはずです。また部屋の広さにもよりますが、友達を招くことが多い人にも分譲賃貸物件はオススメです。

お金にある程度余裕がある

一般的な賃貸物件と比べて、分譲賃貸の物件は高めの家賃に設定されていることが多いです。まずは、自分の収入に見合う部屋であるかという点をよく考えてみましょう。


当たり前のことですが、いくら素敵なお部屋だったとしても、家賃が高すぎると諦めるしかないですね。

単身者または短期間でも良い

分譲賃貸物件の大きな弱点ではありますが、どうしてもオーナー都合で住める期間が短期間となってしまう場合が多いです。


短期間でも居心地の良い部屋に住みたいという考えを持ち、自分自身が短期間であっても良いという前提で考えられる人が良いですね。

生活力が高く、対応力がある

分譲賃貸の場合、オーナーが大家業に専念していないことも多いので、自分で確認や対応をしないといけない場合も出てくるかもしれません。


一人暮らしであれば、賃貸物件に住んだことがある人やある程度の暮らしについての知識がある人が向いていると言えます。

分譲賃貸に向いていない人

反対に分譲賃貸に向いていない人についても解説いたします。

家賃を抑えたい

分譲賃貸の物件の場合、家賃がどうしても高くなりがちなので、暮らしやすさよりも家賃を抑えることの方が重要だと感じる人は、一般的な賃貸物件を借りた方が良いです。


金銭的に余裕がない人はもちろん、より沢山の貯金をしたい人にとっては分譲賃貸は高めに感じてしまうでしょう。

転勤が多い

転勤の可能性が多い人は、分譲賃貸の物件に向いていないと言えます。


分譲賃貸の物件を借りると、自分の好きなタイミングで退去できなかったりするので、転勤が想定される場合は分譲賃貸物件ではなく、一般的な賃貸物件を借りた方が良いです。

できるだけ同じ部屋に長く留まりたい

オーナー事情で、短期間でしか物件を借りられないかもしれません。


一箇所に、できるだけ長く留まりたいと思っている人や家族がいて簡単に引っ越すことが難しい人には、辛い短期契約の条件の物件も多いです。

そんな人は、ある程度自分の都合で引っ越しができる賃貸物件を探した方が良いでしょう。

賃貸にまつわるトラブル対応に自信がない

分譲賃貸の場合、オーナーの力に頼るというよりもある程度、自分自身で調べて対応する力が必要です。


一般的な賃貸物件は大家業専任のオーナーがいるので、分譲賃貸物件と比べて、トラブル対応を任せられるというメリットがあります。賃貸にまつわるトラブル対応に不安がある人は一般的な賃貸物件の方が向いていると言えます。

分譲賃貸を借りる上での注意点

分譲賃貸物件には、一般的な賃貸物件では注意する必要がなかったことにも、とくに気をつけるべき注意点があります。

退去が必要な時期の確認しておく

オーナーが転勤などの要因で一時的に物件を貸しに出している場合、短期間での契約の場合も多いです。予め退去が必要なタイミングを確認するためにも、契約の形を確認すると良いです。


長めに住みたいと思っている人であれば、部屋を選ぶ判断材料になるので、契約更新ができるか確認することが大事です。

オーナーが専業ではない場合、管理会社がついているか確認する

管理会社がついているかついていないかは先に確認しておいた方が良いでしょう。


管理会社がついていると、マンション設備内の清掃や設備の点検、防犯上のトラブル対応などを請け負ってくれるので、安心で快適な生活がどの程度できるかどうかが変わってきます。

マンション内でのルールとオーナーのルール双方を考えないといけない

オーナーとの契約条件が物件を借りるために、必要な全てのルールだと思わないことが大事です。


例えば、ペットを飼えるかどうかで、オーナーが判断してOKを出したとしても、マンションの規約上、禁止されていたということもあるかもしれません。


オーナーとの契約とは別に、マンション全体の管理規約や取り決めがあるので、オーナーのルールとマンション内でのルール、両方を気に留める必要があります。

分譲賃貸の探し方とは

分譲賃貸物件はどのように探すのでしょうか?


結論を言うと一般的な賃貸物件と同じで、ホームページやポータブルサイトで確認できます。


同じマンションでも複数のオーナーがいる場合があるので注意が必要です。同じ間取りの一室であっても家賃や取引条件などの契約内容が違うなんてことがあります。しっかり調べた上で物件を決めると良いですね。


ただし、分譲賃貸物件はとても人気なので、興味を持ったら早めに確認して、内見するなどの行動に移すことが大事です。

まとめ

分譲賃貸とは、一度購入された物件が賃貸として貸し出されている物件のことです。


部屋の設備が整っていて、耐震や防犯面が優れているなどのメリットが多い分譲賃貸ですが、借りられる期間がオーナー次第であること、家賃が高いなどのデメリットもあります。


分譲賃貸は、部屋で過ごす時間も長く、暮らしやすさを大事にしている人にとても向いている物件です。


ただし、オーナーが大家業を本業としていない場合が多いので、トラブルの対応や規約の確認など、自分自身で対処しなくてはいけない場面があるかもしれないことだけ頭に入れておきましょう。


分譲賃貸は、基本的に一生涯住むために購入されている物件なので、素敵だなと感じたら、将来のマンション購入の参考にできるかもしれませんね。

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