不動産コラム

同棲するときの失敗しない部屋探しのポイントと引っ越しスケジュール

2023/04/06

同棲するための部屋探しは、一人暮らしの部屋の探し方とは少し違います。2人で楽しく暮らしていくためにはよく話し合わなくてはならないことがたくさんあります。それぞれ希望があると思いますが、お互いの主張だけをしていては同棲前にケンカ別れ…ということにもなりかねません。


同棲生活がうまくいくかどうかは、最初の話し合いにかかっているといっても過言ではないのです。


ではどのようなお部屋が同棲生活に適しているのか、お部屋探しのポイントについてまとめました。小さな行き違いが思わぬことで大きなケンカに発展しないよう、しっかりと2人で話し合って進めていきましょう。

喧嘩をせずに同棲に適した理想の部屋を探すためのポイント

2人で住む部屋を探すポイントは、以下の3つです。自分の理想を押し付けることなく、また、我慢することなく、できるだけ二人の希望を叶える部屋を探しましょう。

家賃は手取りの3分の1以下にとどめる

家賃は、手取りの3分の1以下がよいといわれています。2人の手取りを合計し、家賃の目安を考えてみます。手取りの合計が30万円なら10万円までです。家賃を見る際は、管理費や共益費も込みで見てください。


ただし、3分の1というのはこれ以上になると生活が苦しくなるというギリギリのラインです。安いに越したことはないので、2人で余裕を持って支払える金額を考えましょう。

お互いのプライベートを守れる間取り

理想は、それぞれのプライベート空間を確保できる2DKまたは2LDK以上の間取りです。2部屋あれば、ケンカをしたときでもひとりになれますし、テレワークなど仕事をするのにも便利です。ただし2LDKとなると家賃も高くなるので、家賃を抑えたい場合は1LDKでも良いでしょう。


ワンルームや1DKですと、一緒にいられる時間は長くなりますが、ケンカをしたときに逃げ場がなくなります。他人が一緒に暮らすとなると多少の衝突は避けられません。できれば自分の時間を作れる場所がある間取りが理想です。


また、ワンルームや1DKはそもそも単身者用の間取りですので、2人で住むことが契約上できない場合もが多いです。

2人で暮らしやすい設備

2人で快適に暮らすためには、部屋の広さや数も大事ですが、設備もとても大事です。トイレとお風呂は別になっている方が良いですし、独立洗面台もあると便利です。


また、自炊する回数が多いなら、2口コンロがあるとキッチンの方が良いでしょう。2人になると荷物も増えますので、収納が充実しているかどうかもポイントになります。

通勤に無理がなく住みやすい立地

どこに住むか、2人の通勤時間を考えて、できるだけ中間地点になる場所を選びます。どちらかが、通勤で苦労しないようにするためです。他にも、


  • 駅からの距離
  • スーパーやドラッグストアなどが近くて買い物に便利
  • 病院が近くにある
  • 治安が良い

など、住みやすい条件にあうエリアを探しましょう。


いくつかエリアをピックアップし、その中で家賃の相場が予算と合う場所を探します。

同棲する部屋探しで注意すること


同棲生活をスムーズに、楽しくスタートさせるために、以下の点に注意してください。

部屋探しの前に親に挨拶をしておく

結婚を前提とした同棲かどうかにかかわらず、これからしばらく一緒に住むのですから、お互いの親には挨拶をしておくべきです。何かトラブルが起きた時でも、相談しやすくなります。

どちらか一方の負担が大きくならないようにすること

部屋探しも引越しの準備も、エネルギーが必要です。仕事をしながらその合間を縫って部屋を探したり、見に行ったりしなくてはいけないので、協力しながら進めていくことがとても大切です。


部屋を決めてからも、契約手続きや新しく揃えるものを買いに行くなど何かと忙しいですが、相手に任せっきりにならないように注意してください。ここで協力してことを進められなければ、今後の同棲生活にも不安が残ってしまいます。


また、お金の話もしっかりと話し合っておきたいところです。これから契約に関する初期費用、引っ越し費用など大きなお金が出ていくことになります。お金のことで言い争いにならないよう、どちらがどう負担するのか、部屋を決める前に話し合っておきましょう。

入居審査がやや厳しめになることがある

同棲カップルは審査が厳しめになることがあります。というのも、まだ結婚しているわけではないので、別れてしまう可能性もあるからです。


もし別れてしまった場合、家賃を払えずに滞納されてしまうかもしれないこと、また、うまくいって結婚したとしても、結婚を理由に退去されてしまうかもしれません。結婚すればより広い家に引っ越しをしようと考える人もいますから、長く住んでもらえない可能性は高いです。


家賃滞納のリスクと、長期の居住が望めないという理由でどうしても敬遠されてしまうのです。


それならば、同棲することは黙っておいて、一人の名前で契約しようと考える人もいますが、それはやめておきましょう。一人暮らしを前提とした契約で2人で住むのは契約違反になってしまいます。最悪の場合、退去させられる可能性もありますので、同棲することを正直に話して部屋探しをするようにしてください。

部屋探しのスケジュール

部屋探しを始めてから実際に引っ越しをするまで、最低でも2ヶ月、余裕を持って動きたいなら3ヶ月はみておきましょう。理想の部屋がすぐに見つかるとは限らないので、同棲したいと思った時から部屋探しは始めておきたいものです。

部屋探しは閑散期を狙う

転勤などどうしても今引っ越しをしなくてはならない理由がない限り、繁忙期は避けます。不動産の繁忙期とは1〜3月で、4月の人事異動、入社、入学などに備えて人の動きが増える時期のことをいいます。


繁忙期は不動産屋もスケジュールが詰まっており、内見をしたいと思った日にできないこともあります。また、3〜4月は引っ越し業者も忙しい時期ですから、引越ししたい日に予約が取れるかどうかもわかりません。引っ越し費用も高くなるので、特別な理由がない限り、あえてこの時期に引っ越しをするメリットがないのです。


一方で、6〜8月は不動産業界の閑散期です。引っ越しをする人が少ない時期なので、部屋探しもゆっくりと余裕を持ってできるでしょう。

入居の申し込みから契約は約1週間

気に入った部屋が見つかったら、写真の印象だけで決めずに必ず内見するようにしてください。実際に自分の目で見ると印象が変わることもあります。時間を作って2人で一緒に見に行くようにしましょう。


住みたい部屋が決まったら、入居の申し込みをします。入居審査を経て契約となります。この間、およそ1週間です。契約するとなると、それぞれの住民票や身分証明書、実印が必要になりますので、事前に準備をしておくとスムーズに手続きを進められます。

現在住んでいる部屋の退去準備も忘れずに

新しい部屋のことばかり考えていると、今住んでいる部屋の退去に関する準備を忘れがちです。契約書に、退去の際はいつまでに連絡するのかが書かれているはずですので、確認しておきましょう。一般的には、1〜2ヶ月前に大家さんに知らせるようになっているはずです。

同棲生活を楽しくするコツ

どちらかが不公平感を感じてしまうと、楽しい同棲生活が続けられなくなります。お金や家事に関することはよく話し合って、どう分担するのかをはっきりさせておいた方が良いでしょう。


とはいえ、どちらかが仕事で忙しく、最初に決めたように家事ができないこともあります。そのような時は思いやりの心を持って、助け合うことも大切です。


ケンカしそうになったり、気持ちがすれ違うようなことがあれば、なぜ同棲しようと思ったのか、目的やその時の気持ちを思い出してみてください。結婚資金を貯めるために2人で暮らして生活費を浮かせようと思った、お互いの価値観を知るために一緒に暮らすことにしたなど、同棲を始めた理由があるはずです。


他人が一緒に暮らせば何かと衝突が起こるものです。言いたいことをきちんと相手に伝えることも大切ですが、相手を思いやる心も大切です。2人で暮らそうと思った時の気持ちを忘れずに、お互いを大切にしながら楽しく暮らしていきましょう。

まとめ:同棲するための部屋探しのポイントはしっかり話し合うこと

同棲生活を始めるには、家賃をどのくらいにするか、理想の間取り、勤め先までの通勤時間などいろいろなことを考えて部屋を選ばなくてはなりません。そのときに、どちらかの負担が大きくならないようにすること、どちらかが我慢することがないようにすることが大切です。


プライベートな空間を確保できる間取り、風呂・トイレ別、大きな収納など、2人で暮らすのに向いている部屋を探しながら、引っ越し費用などお金のこともしっかり話し合ってください。


不動産業界は1〜3月が繁忙期です。この期間は思うように内見ができなかったり、引越しの費用が高くなったりします。できれば繁忙期を外し、6〜8月の閑散期を狙うと引越しの準備もスムーズに進められます。

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