不動産コラム

賃貸の壁紙が剥がれた場合の費用は誰が出す?自分で張替えていい?

2022/07/29

「賃貸物件の壁紙が剥がれた場合は、誰が費用を負担するの?」

「賃貸物件って、自分で張替えてもいいの?」

賃貸物件に長く住んでいる方は、このような疑問を持っているのではないでしょうか。

壁紙はいくら気をつけて生活をしていても、汚れたり剥がれりしてしまいます。そのため補修費用は誰が負担するのか気になるでしょう。また、自分で壁紙を張り替えられるのかも知りたい方もいるでしょう。

そこでこの記事では、壁紙が剥がれた場合の費用は誰が出すのかや自分で張り替えても良いのかについて、詳しく解説していきます。賃貸物件に住んでいる方は、お金の事ですので気をつけて読んでください。

賃貸の壁紙が剥がれた場合の費用は誰が負担する?

結論からいって、賃貸物件の壁紙が剥がれ場合の費用を誰が負担するのかは、ケースバイケースです。「借りた側の故意や過失」か「自然の損耗」かで分かれます。

ここでは、貸主が負担するケースと借主が負担するケースについて、それぞれ紹介していきます。

貸主が負担するケース

貸主が壁紙の剥がれ等の補修を負担するケースは、大きく以下の2つです。

  • 経年劣化
  • 日常生活で発生する汚れや穴

これらは原状回復に関するガイドラインにも定義されている内容です。以下で詳しく解説していきます。

● 経年劣化

経年劣化とは、日焼けによって起こる黄ばみや色褪せ、自然消耗による汚れや剥がれなどを指します。これらは生活する中で自然に発生するものなので、借主が負担する必要はありません。

通常賃貸物件を退去する場合は、原状に回復させる必要があります。しかし、「原状」とは本来の状態に戻す事で、新しくするという事ではありません。

そのため、借主に過失がなく通常の生活の範囲内で生じた壁紙のダメージに関しては、貸主が張替えの負担をします。つまり、日焼けによる色褪せがあっても、お金を支払う必要は基本的にはないでしょう。

● 日常生活で発生する汚れや穴

日常生活で発生する汚れや剥がれに関しても、経年劣化と同じ要領です。

例えば、冷蔵庫やテレビを長年使っていると、周りの壁が変色する事が考えられます。冷蔵庫やテレビなどは生活必需品ですので、正常に使っていて出来た汚れや剥がれに関しては貸主側の負担によって壁紙を張替えます。

また、エアコンを設置するために開けた穴に関しても、借主は負担の必要はありません。正常な使用の範囲内ですので、もしこの穴を塞ぎたい場合は貸主が負担をします。

ポスターやカレンダーを止めるために開けた穴に関しては、悩む方もいるかもしれせん。しかし、通常の生活をするのに必要な穴やと認められています。つまり、穴を塞ぐ場合は貸主負担です。

しかし、ポスターを貼った部分が剥がれた場合は、負担しなければならない場合もあります。

借主が負担するケース

借主が壁紙の剥がれ等の補修を負担するケースは、以下の3つです。

  • タバコによる黄ばみ
  • 過失によって生じた壁紙へのダメージ
  • ペットによる剥がれや汚れ

基本的にこれらは借りる側の過失や故意による損耗です。ここではケース別に詳しく解説していきます。

なお、借主負担が発生しても、修繕費用の全額を負担する必要はありません。契約内容にもよりますが、経年劣化や日常的に発生する汚れや穴などの分を差し引いた分を請求されるのが一般的です。退去時に壁紙の補修費用を請求された場合は、この点には注意しましょう。

● タバコによる黄ばみ

タバコによって生じた壁紙の黄ばみに関しては、退去時に借主が実費で直さなければなりません。

喫煙者にとってタバコを吸う事は生活の一部と思うでしょう。しかし、一般的にタバコが生活の必需品とは認められていません。そのため、タバコを吸う事で生じた壁紙へのダメージは借主が補修しなければなりません。

タバコを吸う方は、ベランダで吸うなど壁紙を変色させないように気をつけましょう。

● 過失によって生じた剥がれや汚れ

一番わかりやすいのが、過失によって発生したダメージに関してです。これらは原状回復義務が生じますので、借主が壁紙の補修を負担します。

具体的にはDIYをしていてつけてしまった剥がれや子供の落書き、結露を放置した事で出来たシミや剥がれなどは防げた事です。つまり、借主側に責任があるので、実費で直す事が必要です。

また、クーラーの通常の使用によって発生した汚れに関しては、負担義務はありません。しかし、水漏れを起こしたために生じたダメージなどは元通りにする事が必要です。

他にも、ポスターやカレンダーなどの穴に関しては負担義務はありませんが、地ボードまで達している穴を作ってしまった場合は補修しなければならない可能性があります。

● ペットによる剥がれや汚れ

賃貸物件でもペットを許可している物件があります。ただし、ペットを許可しているからといって、壁紙の汚れの許容範囲が広がる事は基本的にはありません。

つまり、ペットによって壁紙にダメージを与えた場合は、その分の張替えを実費で直す事が求められます。

ペットを飼っている方は、しっかりと躾をしたり引っ掻き傷をつけたりしないように配慮するようにしましょう。

壁紙の張替えにかかる費用相場とは

過失によって壁紙が剥がれた場合は、実費で直さなければなりません。

そこでここでは、一般的な費用の相場について紹介していきます。

8畳の部屋なら4万~8万円程度

一般的に8畳の部屋の壁紙を全面張り替える場合は、4万~8万円程度が相場です。

一平方メートル当たり1,000~1,500円程度ですので、8畳の部屋の壁紙(面積は約40平方メートル)を張替える場合は、壁紙だけで約4万円程度かかります。

もし業者に張替えの依頼をする場合は、工賃や既存の壁紙の処分代などが加算されます。そのため、全体の相場としては、7~8万円程度になるでしょう。

もちろん部分補修だけなら、数千円程度で済みます。また、クロス用に接着剤やシールを使えば簡単に補修できるので、試してみてください。

業者に依頼する場合は、業者によって費用は違うので見積もりを取ってから決めるようにしてください。

入居期間によっては費用がない場合もある

壁紙の張替えはケースによって借主に費用負担が生じます。しかし、壁紙の耐用年数は6年と定められているので、入居期間が6年以上の場合は原状回復の義務が生じません。

また、仮に2年しか住んでいない場合は、2年分の費用が請求されます。全額ではないので、引っ越しする時は金額に注意しましょう。

ただし、故意によって生じさせた傷や剥がれに関しては、原状回復が必要ですので一部費用負担が必要です。

自分で壁紙を張替えても良い

賃貸物件でも、貸主の許可さえあれば壁紙を張替える事ができます。

DIYなどで自分好みの部屋にしたいという方は、貸主に相談してみてはいかがでしょうか。許可が得られれば、自分の壁紙に変えられます。

ただし、退去する時は原状回復が必要ですので、入居した状態に戻さなければなりません。そのため、許可を得ていたとしても、張替えが必要な場合は費用を負担しなければならない可能性があります。

自分で壁紙を張替える場合は、貸主としっかりと話し合っておくようにしましょう。

賃貸の壁紙が剥がれた場合の費用に関するまとめ

賃貸物件の壁紙が剥がれた場合の費用は、借りた側に過失があれば張替え費用を実費で支払わなければなりません。

一方で、正常な生活をしていてできた損耗に関しては、貸主が支払います。なお、入居期間が6年を超えたなら、壁紙の価値が1円になるので支払う必要はなくなるでしょう。

また貸主に許可が得られれば、自分で好きな壁紙に張替える事ができます。予定している方は、入居時に許可を得ておくと良いでしょう。