不動産コラム

IT重説対応物件とは?条件や流れ・メリットや注意点まで

2023/04/13

「賃貸契約は手続きが面倒くさい」

「何度も現地に行く時間がない」


そんな方におすすめなのが『IT重説対応物件』です。この物件では、宅地建物取引士と対面でおこなう必要があった『重要事項説明』をオンライン上で簡単にすませることができます。


この記事では、便利な『IT重説対応物件』について、必要な条件やIT重説をおこなう時の流れ、メリット・デメリットについて詳しく解説していきます。賃貸契約を手間なくスムーズにすませたいという方はぜひ参考にしてください。

IT重説対応物件とは

IT重説対応物件とは、不動産物件を契約するときに必要な『重要事項説明(重説)』を、対面ではなくビデオ会議で実施できる物件のことです。この章では、IT重説の意味や対応物件の条件について説明します。

(※重説は不動産の売買契約時にもおこなわれますが、今回は、賃貸契約の場合についてご紹介します。)

IT重説とは

IT重説とは、Zoomや専用システムなどを活用してオンライン上でおこなう『重要事項説明』のことです。『重要事項説明』とは、不動産の賃貸契約をする前に必ずおこなう手続きで、主に借主の利益を守る目的があります。(宅地建物取引業法)


  • 不動産の権利関係
  • 建物の所在地・構造
  • 施設の整備状況
  • 管理の委託先
  • 家賃・管理費・敷金・礼金
  • 契約期間や更新内容
  • 特約事項

などの重要な情報を、宅地建物取引士が借主に説明します。(これらの内容を記載した書類を、『重要事項説明書』といいます。)


以前の『重要事項説明』は、対面でおこなうことが義務付けられていました。しかし、2017年10月からIT重説の本格運用が開始され、オンライン上で重説ができるようになりました。

IT重説対応物件の条件

IT重説の運用が可能になったからといって、すべての物件がIT重説に対応しているわけではありません。IT重説をおこなうには、次のような4つの条件を満たす必要があります。


  • 双方向でやりとりできるIT環境の整備
  • 重要事項説明書の事前送付
  • 重要事項説明書等の準備とIT環境の確認
  • 宅地建物取引士証の確認

IT環境では、宅地建物取引士と契約者(借主)の双方が、重説の内容を映像・音声でやりとりできることや、実施前にテスト確認することを必須条件としています。また、重要事項説明書は必ず事前交付し、実施中も手元に用意します。IT重説を開始する前には、宅地建物取引士証をきちんと提示・確認することも必須条件です。


これらの条件をすべて満たせば、IT重説を『対面による重説』と同様に扱うことができます。


またトラブルを防ぐために、貸主・借主の双方からIT重説に関する同意をとっておくことも推奨されています。(録音・録画などの個人情報の取り扱いについても同様)そのため、借主が希望しても、貸主や不動産会社(宅建業者)側の都合により、IT重説に対応できない物件もあることを覚えておきましょう。

重要事項説明書の電子化もスタート

2022年5月18日施行の宅地建物取引業法改正により、

  • 重要事項説明書
  • 賃貸契約締結時の書面

などの電子交付が可能になりました。


この改正以前は、IT重説をおこなう前後に上記の書類を郵送するやりとりが必要でした。しかし現在では、書類の電子交付や電子契約が可能になり、重要事項説明から賃貸契約の締結までのすべてをオンライン上で完結できます。(対応物件のみ)


これにより、賃貸物件契約の手続きがさらにスムーズにおこなえるようになったのです。

IT重説って何する?流れとは

次に、IT重説の具体的な流れをご紹介します。前章の必須条件をふまえ、事前準備からくわしく解説していきます。

IT重説の事前準備

IT重説を実施する前には、


  • 双方向でやりとりできるIT環境の整備
  • 重要事項説明書の事前送付
  • 重要事項説明書等の準備とIT環境の確認
  • 宅地建物取引士証の確認

などの準備が必要です。


まずは、重説内容や取引士証を映像や音声できちんと理解できる環境(機器・通信など)を用意します。IT重説の実施に同意すると共に、録音・録画をする場合はそのルールに関する同意もすませます。


重要説明書は、重説前までに郵送(紙面)もしくは電子書面にて受け取る必要があります。IT重説の前に目を通しておくと、より内容を理解できるためおすすめです。

IT重説の流れ

次に、IT重説を実施する際の流れです。


  • 接続テスト
  • 本人確認
  • 取引士証の提示
  • 重説の実施と質疑応答
  • 書類一式を返送または返信

などの準備が必要です。


まずは、重説内容や取引士証を映像や音声できちんと理解できる環境(機器・通信など)を用意します。IT重説の実施に同意すると共に、録音・録画をする場合はそのルールに関する同意もすませます。


重要説明書は、重説前までに郵送(紙面)もしくは電子書面にて受け取る必要があります。IT重説の前に目を通しておくと、より内容を理解できるためおすすめです。


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IT重説対応物件のメリット

IT重説対応物件には、次のようなメリットがあります。


  • 移動の必要がない
  • リラックスして受けられる
  • スマホがあればできる
  • 録音・録画をしやすい
などの利点があります。

1.移動の必要がない

IT重説対応物件の一番のメリットは、IT重説を『どこでも受けられる』ことです。スマホなどの端末と通信環境さえあれば、自宅でも会社でも国外にいても実施できます。不動産会社(宅建業者)の店舗に出向く必要がないため、


  • 移動時間や交通費が不要
  • 日程調整がしやすい
  • 来店リスクがない
などの利点があります。

遠方の物件を借りる方や忙しい方にとっては、不動産会社(宅建業者)に出向くことが時間やお金の面で大きな負担になります。IT重説ではそれらの負担を削減でき、すきま時間でもおこなえるため、日程調整がしやすくなります。


また、体が不自由な方やコロナなどの感染症が心配な方にとっては、来店にともなうリスクがないことも大きなメリットです。ケガや自宅待機などで外出できない場合も安心です。

2.リラックスして受けられる


自宅などのリラックスできる環境で重説を受けられることもIT重説対応物件のメリットです。専門用語が出てくることもあるため、緊張していると内容をしっかりと理解できないことがあるためです。


また、IT重説では『重要事項説明書』が事前送付されるため、前もって読んでおけば、質問を用意できる、スムーズに進められるというメリットもあります。

3.スマホがあればできる

IT重説を実施する端末や使用するOSの種類には、特に決まりがありません。パソコン・スマホ・タブレットなどお持ちの端末を使えるため、多くの方が利用しやすくなっています。


ただし、ビデオ会議に利用するツール(アプリや専用システム)は不動産会社(宅建業者)から指定されることが一般的です。希望のツールがある場合は、事前に相談しておきましょう。

4.録音・録画をしやすい

IT重説は、IT機器を利用しておこなうため録音・録画が簡単にできます。重説の内容を証拠として残せるため、トラブルが起こったとき・あとから見直したいときなどに役立ちます。


ただし、録音・録画には個人情報などが含まれるため、事前同意をして決められたルールを守ることが必要です。

IT重説対応物件の注意点

次に、IT重説対応物件のデメリットや注意点をご紹介します。


  • 通信料がかかる
  • 中断することがある
  • 細かいものが見にくい

1.通信料がかかる

Wi-Fiなどの環境がない場合、IT重説をおこなうことで通信料がかかります。時間が長くなることもありますので、高額請求をさけるためにはWi-Fi環境のある場所で実施することをおすすめします。

2.中断することがある

IT重説を実施中に、何らかのトラブルで映像や音声に支障が生じた場合、取引士はIT重説を中断して、改善したあとに再開しなければいけません。改善できない場合は、対面による重説に切り替えることもあります。

3.細かいものが見にくい

IT重説にスマホや画面の小さい端末を利用する場合は、図面などの細かい資料が見にくくなります。スマホを使うときは、その旨を事前に不動産会社(宅建業者)に伝え、図面を事前送付してもらうなどの工夫が必要です。

まとめ

IT環境があればどこでもIT重説がおこなえる『IT重説対応物件』には、


  • 時間やお金の負担が少ない
  • リラックスして受けられる
  • スマホがあればできる
  • 録音・録画をしやすい

など、たくさんのメリットがあります。そのため、忙しい方や遠方の賃貸物件を探している方にはぜひおすすめしたい物件です。


今回ご紹介したIT重説の事前準備や当日の流れ・注意点をしっかりと理解し、面倒な賃貸契約手続きを簡単・スムーズに終わらせましょう!

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