不動産コラム

鉄筋コンクリートと鉄骨の違いとは?特徴やメリットデメリットを紹介

2022/09/09

「鉄筋コンクリート造と鉄骨造って違いってあるの?」

「防音に優れているは鉄筋コンクリート造と鉄骨造のどっち?」

賃貸物件を探している方は、このような疑問を持ったことはありませんか。実は鉄筋コンクリート(RC)造と鉄骨造は特徴が大きく違い、住む場合のメリットとデメリットも大きく異なります。

そこでこの記事では、鉄筋コンクリート造と鉄骨造の特徴や、住んだ場合のメリットとデメリットについて紹介していきます。自分に合ったマンションなどを見つけられるようになりますので、引っ越しを考えている方は読んでください。

鉄筋コンクリート造と鉄骨造の違いとは

鉄筋コンクリート造と鉄骨造は、両方とも金属を使っているので同じような物と思われがちです。

しかし特徴には大きな違いがありますので、仕組みについて詳しく解説していきます。

鉄筋コンクリート造の特徴

鉄筋コンクリート造とは、柱や梁、壁などを鉄筋とコンクリートで造った物の事です。文字通り鉄の筋を張り巡らせて、そこにコンクリートを流し込んで柱などを作っていきます。

鉄筋コンクリート造の鉄筋は人間でいうところの筋であり、骨ではありません。そのため、鉄筋だけで建物を建てる事はできません。鉄筋とコンクリートが合わさる事で、建物が作られていきます。

圧縮する力に強いコンクリートと引っ張る力に強い鉄筋が組み合わされているので、かなりの強度があるのが特徴です。そのため、高層マンションなどに使われている場合が多いです。

鉄骨造の特徴

鉄骨造とは、柱や梁などを鉄骨で作った物の事です。鉄骨は鉄という字が使われていますが、実際は鉄(Iron)の合金である鋼(Steel)で作られています。鋼は鉄よりも強度が強く、丈夫です。鉄骨造では、鉄骨で柱や壁などを作っていきます。

また、鉄骨造には「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」の2種類があります。特徴は以下の通りです。

  • 軽量鉄骨造:6mm未満の薄い板で作られているので安価。そのため、多くのアパートや小型店舗などで採用されています。強度は弱い。
  • 重量鉄骨造:6mm以上の厚い板で作られているので、強度は軽量鉄骨よりも強く安全性が高い。戸数が多い大型のマンションで採用されています。

鉄筋コンクリート造のメリットとデメリットについて

鉄筋コンクリート造の仕組みや構造を説明してきましたが、ここではメリットとデメリットを紹介していきます。

また、物件選びで鉄筋コンクリート造がおすすめの方も紹介するので、読み進めてください。

メリット

鉄筋コンクリート造を選ぶメリットには、以下の3つがあります。

  • 耐久性と耐火性、耐震性が高く災害に強い
  • 防音性に優れている
  • 断熱性と気密性があるので、快適な空間を維持しやすい

鉄筋コンクリート造の大きな特徴は、災害に強いというところです。メンテナンス次第では100年以上高い耐久性を維持できるといわれていて、火災にも強いです。圧縮に強いコンクリートと引っ張る力に強い鉄筋が使われているので、強い地震にも耐えられます。

また、防音性に優れているので、周りに音が漏れてしまう心配は少なくて済みます。もちろん、周りの音もあまり伝わってきません。

さらに、断熱性と気密性があるので、温度を一定に保ちやすいのもメリットです。光熱費を抑えられるのは嬉しいポイントでしょう。

デメリット

鉄筋コンクリート造を選ぶ場合のデメリットは、以下の2つがあります。

  • 家賃が高い傾向にある
  • カビや結露が発生しやすい

鉄筋コンクリート造は、材料費や人件費など建築費が高くなる傾向にあります。そのため、費用回収をするために、他の構造の物件と比べて家賃が高い場合が多いです。

また、気密性が高い事から快適な空間を維持しやすい一方で、時期によってはカビや結露の発生には注意が必要です。カビや結露に備えて、普段からこまめに換気をする必要があるでしょう。

安全性や快適性で選ぶなら鉄筋コンクリート

住居に安全性と快適性を求めるのであれば、鉄筋コンクリート造の物件がおすすめです。

日本は地震が多いので、耐震性の高い構造の鉄筋コンクリート造は安心です。また、周りの音が気にならなかったり空調の維持がしやすかったりするので、快適性にも優れています。

安全性や快適性重視で物件を探している方は、鉄筋コンクリート造の物件は多いので、自分に合った条件の部屋を探してみてください。

鉄骨造のメリットやデメリットについて

鉄骨造りにもメリットやデメリットがあります。ここではメリットとデメリットを解説し、どのような人に向いているか紹介していきます。

メリット

鉄骨造を選ぶメリットは、以下の3つがあります。

  • 家賃を抑えられる
  • 通気性が優れている
  • 木造と比べて安全性が高い

鉄骨造のメリットは、家賃を抑えられるところです。特に軽量鉄骨であれば、かなりお手頃な物件が好立地で見つけられるかもしれません。条件にもよりますが、鉄筋コンクリートと同じような立地であれば、1万円以上安くなる場合もあります。その場合年間で10万円以上の差が出るので、経済的に大きなメリットといえるでしょう。

また通気性が優れているので、梅雨の季節でも少し換気をするだけでカビなどで衣類が痛むリスクを下げられます。

さらに、木造と比べれば耐久性に優れています。もし重量鉄骨で防火や防錆対策がなされていれば、安全性が高まるので火災保険料が下がる可能性もあるでしょう。

デメリット

鉄骨造を選ぶデメリットは、以下の2つがあります。

  • 熱に弱い
  • 防音性はあまり期待できない

鉄骨造は熱に弱く、火災が起きると倒壊してしまう恐れがあります。特に軽量鉄骨は薄い鉄骨を使っているので、高温になると一気に崩れる危険性が高いです。

ただし、重量鉄骨や外壁などに耐火性能の高い素材が使われていれば、耐火性が高まります。鉄骨造の場合は、安全のために詳しく調べる事をおすすめします。

また、防音性は木造よりも高いですが、それ程期待はできません。隣のテレビの音や洗濯機の音、上階の歩く音などの生活音が聞こえてきます。防音性に関しても、軽量鉄骨よりも重量鉄骨の方が高いです。

鉄骨造にこだわるのであれば、重量鉄骨かどうか確認すると良いでしょう。

家賃で選ぶなら鉄骨

家賃重視で賃貸物件を探しているのであれば、鉄骨造がおすすめです。

鉄筋コンクリート造と比べれば、年間で10万円以上も家賃負担を減らす事ができます。生活費を他に使いたいという方は、鉄骨造の物件が良いでしょう。

ただし、その場合でも安全性や快適性を高めるためにも、重量鉄骨を選ぶ事をおすすめします。重量鉄骨であれば、家賃を抑えながら安心した生活が可能です。

鉄筋コンクリート造と鉄骨造の違いのまとめ

鉄筋コンクリート造と鉄骨造の違いは、以下の通りです。

  • 鉄筋コンクリート造は、鉄筋の枠にコンクリートを流し込んで作った構造の事。
  • 鉄骨造は、鋼で柱や梁、壁などを作った構造の事。
  • 安全性や快適性は、鉄筋コンクリート造の方が高い。
  • 家賃は鉄骨造の方が低い傾向がある。
  • 鉄骨造には「軽量鉄骨」と「重量鉄骨」の2つがあり、重量鉄骨の方が耐久性や安全性、防音性などが高い。

この記事では鉄筋コンクリート造と鉄骨造の特徴やメリット、デメリットを詳しく解説してきました。これから引っ越しを検討している方は、ぜひ内容を見返して参考にしてください。そうすれば、思い通りの生活を送りやすくなります。

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