不動産コラム

お部屋を借りるときの初期費用を抑える8つのコツ!内訳と相場も解説

2022/09/22

「お部屋を借りるのにいくら用意すればいいかわからない…」

「家賃を支払えばお部屋に住めるの?」

「初期費用を安く抑えるコツを知りたい」

初めてお部屋を借りるときは、どんな費用がどのくらいかかるかわかりませんよね。

お部屋を借りるときには、前払いする家賃以外にも必要な初期費用がいくつかあります。物件によって幅はありますが、初期費用の目安は月々の家賃の6ヶ月分です。

家賃が6万円のお部屋だと、借りるときに36万円前後のお金を用意することになります。

初期費用はお部屋を借りるには必要なものですが、できるなら安く抑えたいですよね。

今回は、お部屋を借りるときにかかる初期費用の内訳と相場、初期費用を抑えるコツを解説します。

この記事を読めば、お部屋を借りるときに用意しておくお金と、安く抑える方法がわかります。

お部屋を借りるときの初期費用の内訳

お部屋を借りるときには家賃だけではなく様々な費用が初期費用としてかかります。

初期費用の内容と金額は部屋ごとに異なりますが、ある程度大きな金額の準備が必要となり、契約締結日から契約開始日までのタイミングで支払うことになります。

ここではお部屋を借りるときに必要になる、代表的な初期費用の項目と目安の金額を紹介します。

前払い家賃・管理費

毎月支払う家賃や管理費の前払い分です。多くの場合契約開始の月(日割り)と翌月分の家賃を支払います。

前払い家賃の目安は家賃の1.5~2ヶ月分です。

敷金

契約時に支払いますが、退去後に戻ってくるお金です。

お部屋を借りている間は貸主に預けておき、家賃が払われなかったときの代わりにしたり、緊急の修理代に充てられます。退去した後にお部屋の修繕費用を引かれた残りの金額が戻ってきます。

敷金の目安は家賃の1~2ヶ月分です。

礼金

貸主に支払う一時金です。敷金とは異なり戻ってきません。

礼金の目安は家賃の1~2ヶ月分です。

火災保険料

入居中に火事などでお部屋に損害を与えたときに備えるための保険の加入料です。借主に保険の加入は義務付けられていませんが、ほぼ加入が必須とされています。保険料の支払いは月払いと年払いのものもありますが、多くは2年分の一括払いです。

2年分一括払いの火災保険料の目安は1~2万円(税別)です。

初回保証委託料

連帯保証人の代わりをする賃貸保証会社へ支払う初回の費用です。連帯保証人を用意できれば利用をする必要はありません。最近は保証会社の利用が必須の物件が増加傾向にあります。

初回保証委託料の目安は家賃+管理費(共益費)の0.5ヶ月~1ヶ月分です。

鍵交換代

玄関ドアの錠と鍵を新しいものにするための費用です。お部屋によっては貸主の費用で行うこともあります。交換する場合、ディンプルキーと呼ばれるタイプの鍵はやや高額です。

鍵交換代の目安は1.5~2.5万円(税別)です。

仲介手数料

仲介業者へ支払う報酬です。上限額は賃料の1ヶ月分+消費税と定められています。貸主と直接契約する場合はかかりません。

仲介手数料の目安は賃料の1ヶ月分(税別)です。



※このほかに、「保証金」「クリーニング費用」「除菌消臭費用」などが発生する場合もあります。不明なものは仲介業者に確認をしましょう。

初期費用の相場は賃料の6ヶ月分

お部屋を借りるときの初期費用の金額は契約条件によって幅があります。

例えば、敷金と礼金が「なし」と「各2ヶ月」では家賃の4ヶ月分もの差が出ます。

初期費用の相場のひとつの目安として、以下の契約条件のモデルケースを紹介します。

  • 月額家賃6万円(管理費含む)
  • 敷金・礼金…各家賃の1ヶ月分
  • 鍵の交換費用がかかる
  • 賃貸保証会社の利用が必須
  • 6月16日から契約開始
  • 仲介業者を通して5月中旬に契約を締結

このモデルケースの初期費用は次のようになります。

  • 前払家賃6月分(日割り15日分)  30,000円
  • 前払家賃7月分          60,000円
  • 敷金1ヶ月            60,000円
  • 礼金1ヶ月            60,000円
  • 初回保証委託料         30,000円
  • 鍵交換費用           16,500円
  • 火災保険料           18,000円
  • 仲介手数料           66,000円
  • 合計              340,500円

このモデルケースでは60,000円の月額家賃のおよそ6ヶ月分、340,500円の初期費用が必要です。

5月中旬の契約締結日から6月16日の契約開始までの間に支払うことになります。

初期費用を安く抑える8つのコツ

お部屋を借りるために必要な初期費用の他にも、引越しにかかる費用や家具家電の購入費なども同じようなタイミングで必要になります。

大きな金額になるため、まとまったお金の準備が難しいときや、念の為に手元にお金を残しておきたいときなど、できる限り初期費用は抑えたいところです。

ここではお部屋を借りる時の初期費用を抑えるコツを8つ紹介します。

敷金と礼金がない物件を選ぶ

敷金と礼金がかからない「ゼロゼロ物件」を選ぶと、家賃の1~4ヶ月分の初期費用を抑えられます。

ただし家賃が相場より高いことや、敷金がない代わりにクリーニング代(家賃の半月分~1か月分など)を契約時に支払うことなどがあるので確認が必要です。

フリーレント付きの物件を選ぶ

入居から一定の期間の賃料が無料になる「フリーレント」が設定されている物件を選ぶと、家賃の前払い分の初期費用を抑えることができます。

フリーレントの期間は数週間のときもあれば、長いと3ヶ月間というものもあります。

火災保険を自分で選ぶ

火災保険は指定されていたり、仲介業者から紹介されたりすることがありますが、自分で調べて用意することも初期費用を抑えることに繋がります。保険商品によっては1万円前後安くなることもあります。ただし、安いだけではなく補償内容が十分なものかよく確認して選びましょう。

仲介業者に条件の交渉を頼む

敷金・礼金なしの物件やフリーレント付きの物件の中に気に入る物件が無かったときは、仲介業者を通して貸主に賃貸条件を交渉するのも一つの手です。

賃料・管理費、礼金の減額やフリーレントを付けるといったものは交渉しやすい内容です。反対に敷金の減額や、保証会社を連帯保証人に変える、などの交渉は難しいと言えます。

また、仲介手数料の交渉は仲介業者に快く思われないのでおすすめしません。

条件交渉をするときは次の2つに気をつけましょう。

①条件交渉は入居申込時に行う

条件の交渉は入居審査の申込み時に行いましょう。入居審査が終わった後などに行うのは貸主からの心象が悪くなるためNGです。
また、複数回に渡っての交渉も同じく避けたほうが良いでしょう。

②減額を希望する理由と代わりの条件を提示する

理由もなく安くしてほしいというだけでは交渉はうまくいかないものです。

  • 「家具家電も揃えたいから○○万円まで初期費用を抑えたい」
  • 「代わりに早く契約を開始する」

と減額を希望する理由や交換条件などを伝えると、貸主も交渉に応じてくれやすくなります。

分割払いをする

支払いの総額が安くなるわけではありませんが、分割払いをすることで一度に支払う金額を下げることができます。

初期費用をクレジットカードで支払える場合は、クレジットカードの分割払いのサービスを利用できます。

クレジットカードで支払いができない場合は、仲介業者を通して貸主に分割払いの交渉をしてみましょう。

賃貸物件の閑散期を狙う

6月~8月は賃貸物件の閑散期と言われています。この時期に空室の物件にはなかなか借主が見つかりにくいため、賃料や礼金などが下がっていたり、交渉が通りやすかったりします。

引越し時期が決められていない場合は、閑散期を狙うと初期費用を抑えることができます。

ただし、募集している物件数が少ないため、気に入る物件がない場合もあります。

お部屋に対する条件を見直す

お部屋に対する条件を見直した結果、家賃や礼金が安い物件を見つけられるかもしれません。

  • エリア
  • 駅からの距離
  • 築年数
  • 広さ
  • 設備

などで妥協できる点がないか十分に確認をしましょう。

不要な付帯サービスなどを断る

物件によって契約時に以下のような「付帯サービス」と呼ばれるものが紹介される場合があります。不要だと思ったものは断りましょう。

  • 24時間入居者サポート
  • 除菌・消臭代
  • 消火器代

また、次のようなものは仲介業者に支払う必要がないものです。支払いを求められても断りましょう。

  • 文章作成代(書類作成代)
  • 契約事務手数料

まとめ

お部屋を借りるときには、前払いの家賃も含めてまとまった初期費用が必要です。毎月の家賃の6ヶ月分を目安に準備をしておくことが大事です。

初期費用を抑えたいときは敷金・礼金なしの物件やフリーレント物件を探してみましょう。ときにはお部屋に対する条件の見直しも必要です。

この記事で紹介した初期費用を抑えるコツを実践して、少しでも初期費用を安くしましょう。浮いた分のお金で家具や家電を新しくするのもいいですね!

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