不動産コラム

賃貸の審査に通らないのはなぜ?審査に落ちる人と通る人の違い

2022/10/20

賃貸物件の契約をする前に、入居審査が必ず行われます。この審査に通らないと、家を借りることはできません。審査ですから誰でも通るわけではなく、落ちてしまう人もいます。賃貸契約が初めてという人は、そもそもなぜ賃貸には審査が必要なのか、どのような点を審査されるのか気になるところだと思います。

そこで今回は、賃貸物件の審査のポイントや審査に通らない理由などについて解説します。もし審査に落ちてしまってもその理由は教えてもらえないことが多いため、審査の基準がわかれば、事前にしっかりと準備をすることも可能でしょう。

賃貸の審査の目的は入居しても大丈夫な人か調べること

そもそも、入居審査は何のために行われるのでしょうか?入居審査は、「この人に部屋を貸しても大丈夫だろうか?」ということを調べるために行います。家賃の滞納をしないかどうか、定職についているかということを審査します。

また、賃貸物件は複数の人が住んでいますので、トラブルが起きないようにすることも重要です。騒音トラブルなどは退去につながってしまいます。空室対策の一つとしても、他の入居者とうまくやってけるか、人に迷惑をかけない信頼できる人物かどうかを見極めるのはとても大切なことなのです。

ですから、氏名や現住所だけでなく、職業、年収など様々な角度から審査をし、入居してから問題を起こさないか慎重に審査をするのです。

支払い能力は最も大事!賃貸の審査で見られるポイント

では、賃貸の審査では具体的にどのような点を見られるのか、そのポイントをまとめました。

家賃を滞納しないか

家賃の滞納は収益に直結する問題ですので、支払い能力は最も重視される点だといってよいでしょう。職業はもちろん、年収がどのくらいかというのもとても重要な点です。

職業については、正社員や公務員の方が有利ですが、アルバイトや派遣社員はダメ、ということはありません。支配能力が不安視されがちですが、収入が安定しているということを源泉徴収票等で証明できれば、非正規雇用でも審査に通る可能性は十分あります。

連帯保証人がいるか

連帯保証人の有無もとても重要なポイントです。両親などできれば自分よりも年長者で、社会的信用の高い人が理想です。連帯保証人がいれば、本人が万が一家賃を滞納しても、請求する先があるので、審査に通りやすくなります。

もし身内で連帯保証人になってくれそうな人がいない場合には、家賃保証会社などを利用します。いずれにしても、保証してくれる人・会社があれば審査に通りやすくなります。

ここに気をつけよう!賃貸の審査に通らない人の特徴

では、どのような場合に審査に落ちてしまうのか、その特徴についても知っておきましょう。以下の点に気を付ければ、審査落ちを防げます。

家賃と年収のバランスが悪い

年収が安定していることはとても重要なことですが、年収が高ければ必ず審査に通るかというと、そうではありません。年収に対して不相応に高い家賃ですと、「滞納するかもしれない」と思われて、審査に落ちることがあります。

家賃は手取りの3割という目安があります。たとえば、手取り20万円の人が6万円の家賃の部屋に住むのは問題ありませんが、手取り30万円の人が家賃15万円の部屋に住むのは厳しいでしょう。収入とのバランスが大切です。

収入や職業が不安定

支払い能力があるかどうかを判断する材料として、勤続年数や雇用形態が重視されます。

  • 就職したての人
  • 転職ばかりしている人
  • 水商売など不安定な仕事の人

は審査に不利なことが多いです。

人物の印象が悪い

ある程度の年収もあり、家賃と収入のバランスも悪くないのに審査に落ちてしまう場合があります。それは、その人の人柄も審査では見られているからです。見た目や話した時の印象はとても大切です。

人柄というのは性格がどうの、という問題ではなく、入居者とトラブルを起こさないかどうか、見た目や職業の「印象」で決められてしまいます。

  • 身なり
  • 話している時の態度
  • 話し方、言葉遣い

などから、その人の人柄を判断しますから、印象が悪いと「この人は他の入居者とトラブルを起こすかもしれない」と思われて、審査に落ちてしまうのです。

連帯保証人の支払い能力に問題あり

連帯保証人は誰でも良いわけではありません。入居者が家賃を滞納した時に、代わりに支払いをしなくてはなりませんから、収入が安定していて家賃を払えるだけの支払い能力がなければいけないのです。

せっかく連帯保証人に名前が書いてあっても、その人が不定期の仕事しかしていなかったり、無職だったりすれば、審査に落ちることがあります。

ルームシェア等すぐに出ていく可能性のある人

  • まだ結婚していない同棲カップル
  • 友人同士のルームシェア

など、将来的にどちらかが出ていく可能性のある組み合わせは、審査に通りづらい傾向にあります。

2人で家賃を払うことを前提としているため、一方が出て行ってしまった場合家賃の支払いが厳しくなり、滞納したり、退去したりする可能性が高いからです。

賃貸の審査に通るためのコツ

審査に落ちる人の特徴を踏まえて、審査に通過するためのコツをつかんでおきましょう。

年収に見合った家賃の物件を選ぶ

家賃は年収の3割以下が目安とされています。低いに越したことはないので、家賃が自分の手取り額の3割以下になるような部屋を選ぶと、審査に通りやすくなります。

家賃がしっかり払えることを証明する

職業や雇用形態、勤続年数に不安がある人は、審査の時に自分の収入が証明できれば、貸主に安心してもらえる可能性があります。

たとえば、転職したばかりで勤続年数が短くても、預貯金残高が十分にあることを書面で示せば、滞納の心配はないと思ってもらえるでしょう。

加えて、支払い能力のある連帯保証人をつけておけば、家賃の支払いについて不安を持たれることはありません。

できるだけ印象をよくするよう心がける

賃貸契約は人と人との出会いです。支払い能力などがあるのは当たり前のことであり、貸す側に、「この人に貸したい」と思ってもらうことも、審査通過にはとても重要な決め手となります。

どんなにお金を持っていても、審査をする人が「この人には貸したくない」と思ってしまったらそれまでですから、身だしなみや言葉遣いなど、印象には注意しましょう。短期間で収入を上げることは難しいですが、印象をよくすることならすぐにでもできるはずです。

無職でも賃貸の審査に通る方法

今は仕事をしていないけれど新しい部屋に引っ越したいという時は、どのようにして家賃を払うのかを証明できなくてはなりません。

内定を取ってから内定通知書を示すとか、預金の残高証明を提出して2年分は家賃を払えます、ということを証明するのです。家賃は2年に1度更新になるので、最低2年分の貯金がありますということを証明できると、審査通過の可能性はあります。

まとめ:賃貸の審査で最も重要なのは支払い能力

賃貸物件を契約する時は必ずその前に入居審査があります。この人に部屋を貸して本当に大丈夫か、家賃を滞納しないか、万が一の時は保証人がいるか等の点を審査します。

また、他の入居者とトラブルを起こさないかという点も重要です。審査を受ける時は、家賃の支払い能力を示すとともに、身だしなみや言葉遣いも丁寧にし、「入居しても問題ない人物である」と判断されることが審査通過のポイントとなります。

家賃を収入の3割以下に抑え、支払い能力のある連帯保証人をつけ、身なりを整えて好印象を持ってもらえるように気をつければ、審査通過の可能性が高くなるでしょう。

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