不動産コラム

上の階がうるさい!騒音トラブルを穏便に解決するためにできること

2023/06/08

賃貸マンションやアパートに住んでいると、足音や生活音など、上の階の音に悩まされることがありませんか?集合住宅のトラブルで最も多いのは騒音トラブルだといわれていますが、音の感じ方は人それぞれ。上の人はそれほど大きな音を立てているつもりはなくても、気になる人は気になってしまうものです。


最近は家で仕事をする人も増えているので、大きな音が気になるのは夜だけではありません。昼間でも音が気になって仕事にならないと困っている人もいると思います。


上の階がうるさい!と悩んでいる時にどうすればよいのか、今できることをまとめました。騒音に困っている人はぜひ参考にしてください。

上の階がうるさいときにできる5つのステップ

大家さんや管理会社に行くのは無駄だという意見もありますが、だからといっていきなり相手に文句を言いにいっても解決はできないでしょう。まずは順を追って行動していきます。

1.どの部屋から音がするのかを特定する

上の階がうるさいと思ったとき、どの部屋から音がするのかはっきりとわからないことがあります。真上で音がするなら上の階だなと検討がつきますが、部屋の斜め上あたりから音がするというときは要注意です。真上の部屋が原因だと思っていたら実はその隣だった、ということもあります。


間違って他の部屋の人に苦情を入れてしまうことになると、余計なトラブルを招きます。音の発生源がどこか、間違いなく把握することが大切です。

2.どのような騒音にいつ困っているのか記録する

音の発生源を特定するためにも、いつ、どのような音がするのか、記録をつけてみます。


たとえば、

・子供の声

・足音

・大勢で集まって騒ぐ声

・洗濯機などの生活音

など、何がどううるさいのか、具体的に記録します。時間帯もつけておくとよいでしょう。

3.実際の騒音を計測してみる

音の感じ方は人それぞれなので、一口に「うるさい」といってもどのくらいのうるささなのかが伝わりません。音の大きさは「デシベル」という単位で計測しますが、目安として以下の音を参考にしてください。

・木々のこすれ合う音:20デシベル

・郊外の住宅地(深夜):30デシベル

・小さなささやき声:30デシベル

・オフィスの小さな話し声:40〜50デシベル

・普通の話し声:60デシベル

・目覚まし時計の音:60デシベル

・地下鉄の車内:80デシベル

・カラオケ:100デシベル

一般的に、70デシベルを超えると人は「うるさい」と感じるといわれています。人の話し声程度の音なら我慢ができますが、地下鉄の車内の音となるとうるさいと感じるということです。


もちろん個人差がありますので、70デシベル以下なら我慢すべし、ということではありませんが、上記の音の大きさがひとつの目安になります。もし騒音測定器などを使って計測できるなら、こんなにうるさくて困っている、と伝える材料になるはずです。

4.他にも騒音で困っている人がいないか聞いて見る

もし、生活に支障が出るほどの騒音が出ているなら、他の家でも同じように困っている可能性があります。自分の家の両隣の人にも聞いてみましょう。


他にもうるさいと感じている人がいれば、管理会社に話をするときに、良い材料となります。一人の声しかないと、あなたが神経質なだけだと思われてしまうかも知れませんが、他の人の声があれば説得力が増すでしょう。


ただし音の感じ方はひとそれぞれなので、もしかしたら「騒音だと感じない」と言われる可能性もあります。

5.証拠を集めたら管理会社や大家さんに相談する

いつ、どのような音が出て困っているのか、他の人もうるさいと感じているなど、騒音被害の証拠が集まったら、大家さんか管理会社に相談します。


通常は、入居者全員が見ることのできる、建物の入り口などに注意喚起の張り紙等が掲示される、というところから始まりますが、音源が特定できていれば、直接注意喚起をしてもらえる可能性があります。

いきなり直接文句を言いにいかないで!


管理会社に相談し、相手に注意をしてもらったとしても、すぐに騒音が改善されるとは限りません。そもそも音の感じ方には個人差があるため、相手は自分の出す音が迷惑になっていると考えていないこともあるからです。


逆に、クレームをつけた側が神経質で、過剰に反応しているだけだと思われる可能性もあります。


だからといって、直に苦情を入れるのはやめましょう。余計にトラブルが大きくなるだけです。また、自分では真上の部屋が原因だと思っていたけれど、実はその隣だったという可能性もあります。そうなると、全く関係のない人に苦情を入れてしまうことになりますから、それだけは避けたいところです。


直接文句を言いに行って、すぐに改善されるくらいなら、管理会社から注意を受けた時点で改善されているでしょう。そうなっていないということは、直に話に行っても無駄骨になる可能性が高く、トラブルをますます大きくしてしまうだけです。1日も早く静かな環境で暮らしたいという気持ちはわかりますが、自分で直接文句を言いに行くのはやめておいた方が良いです。


もうひとつ、上の階の音がうるさい時に、仕返しとして天井をドン!とつつく人がいますが、これもやめておきましょう。仕返しではあっても、自分も音を立てていることになってしまいますし、こちらが音を立てることで反撃に遭うこともあります。


万が一、天井に傷をつけてしまえば、その修理代はいずれ自分が負担しなくてはなりません。静かにさせるためとはいえ、ここで無駄なお金をとられるのはばかばかしいことです。

上の階がうるさいときに自分でできる騒音対策

管理会社から注意をしてもらっても騒音が改善されない場合は、今自分でできることをやってみます。


・防音シート、吸音材を天井に貼る

・家具を壁から1cmほど離してみる

・イヤーマフ、耳栓などをする


上の階がうるさいのに、どうして自分が対策しないといけないのだろうと割り切れない気持ちになるかもしれませんが、うるさいのを我慢するよりも何らかの対策をしたほうがストレスは減らせます。

どうしても我慢できない時は引っ越しも検討しよう

引っ越しするにはお金もかかりますし、新しい部屋探しをする手間もかかります。うるさいと注意してもらっても改善されず、悪いのは相手なのに、自分が引っ越ししなければいけないということにも、納得がいかない気持ちになるかもしれません。


しかし、うるさい音を我慢しながらストレスを溜めて暮らしていくよりも、お金はかかっても快適な環境に移るほうがこれからの人生が楽しくなると思いませんか?

次に探す物件は、

・鉄筋コンクリート作りの建物

・ファミリー向けではない物件

・最上階の部屋

などを条件に探してみます。


ファミリー向けの物件はどうしても騒音トラブルが多いです。小さな子供には注意しても限界がありますから、声や足音を完全に防ぐのは難しいので、単身者が多い物件の方が騒音トラブルは少ないです。


また、最上階であれば、上の音は気になりません。できるだけ騒音リスクが少ない物件を選ぶことで、快適な暮らしを手に入れられるでしょう。

まとめ:上の階がうるさいときは手順を踏んで抗議する

上の階がうるさいとお困りの人は、管理会社もしくは大家さんに相談するのが一番です。その際は、証拠をしっかり集めます。いつ、どのような音で困っているのかを記録し、できれば音を測定してみたり、隣人にも騒音で困っていないか聞いてみたりして、こちらが過剰に反応していると思われないよう、客観的な証拠を集めましょう。


その上で、注意喚起をお願いするのです。管理会社に言っても意味がないという人もいますが、だからといって自ら乗り込んでも解決できることはまずないです。トラブルが余計に大きくなるだけなのでやめましょう。


音に我慢できないときは、防音パネルを取り付けたり、イヤーマフなどを使って対処してみます。それでも我慢できないなら、音が気にならない物件を探して引っ越しも検討してみてください。


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